新たなる関門

　瑪瑙達を結界から出した、翡翠は気付けの薬草を飲ませ他の四人の様子を見ている。
「う、うんん。」
「あ、やっと起きたんですね。」
翡翠は今起きた桃矢に声をかける。
「ここはどこ？」
「ここは湯屋ですよ。」
「湯屋？」
なんだか事態がわかっていない桃矢に状況を説明する翡翠。
「そういえば、どうして桃矢が湯屋に来てるんですか？」
「話せば長くなるけど、瑪瑙姉ちゃんのとこに遊びに言ったら、
　蓮華神が、～湯屋に行ったよ～って言うから走ってここまで
　来たんだよ。」
「ふーん。そうですか。そうそう、他の方を起こすの手伝ってください。」
そう言うと、二人で他の三人を起こし始めた。
「オハヨー。」
「まったく、世話のやける姉ですね。」
「何ですって～。」
「まあまあ、二人ともケンカはしないで。」
「そうですね。」
すると翡翠が、
「ほら、瑠璃と宇宙も起きたみたいですし、そろそろ、
　帰りましょうか。」
「そうだね。」
　そして、五人は二人は狐、三人は龍になって家に帰っていった。
（桃矢は「神」がつくニギハヤミ族である）
家に着くと、瑠璃と宇宙は自分の家に戻り、行く当ての無い、桃矢は、
翡翠達の家に行く事になった。
「ただいま。」
「お邪魔します。」
「あれ、琥珀ったらまだ起きてないのかしら？」
「おかしいね。」
「とにかく、部屋に行って見ましょう。」
三人は二階に上っていく。
「琥珀、入るね。」
　部屋に入ると、熱で苦しむ琥珀の姿が。
「琥珀。どうしたの？」
「お姉ちゃん。」
そう言うと、琥珀はバタッと倒れた。
続く
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