風水の暴走

　風水が湯屋に来て、二日目。この日は、翡翠たちはお休みで一日をゆっくり
過ごしていました。その、静かな朝、翡翠の部屋に一羽の雀が入って来ました。
足には手紙が巻きついていた。翡翠は手紙を取ると、雀を外に逃がした。
手紙にはこんな事が書かれている。どうやら、和樹からのようだ。
「君達、すぐに店に来てくれ。風水様が暴れだした。君達以外近ずくこと　も出来ない。すぐに来てくれ。」
読み終わると、翡翠は瑪瑙の部屋へ駆け出しました。
「姉さん、姉さん。起きてよ。大事な話があるんですから。」
「ふわぁ、なぁに？」
「あのね、風水様が暴走し始めたから、すぐに着てくれって、手紙が来たんですよ。」
「ええっ。私、琥珀にに伝えてくるから。翡翠は瑠璃ちゃんと宇宙ちゃんに伝えて。」
「はい。」
そう言うと、二人は部屋を飛び出していきました。
　瑠璃の家に着いた翡翠は、蓮華神に
「瑠璃ちゃんに、すぐに家に来るように言っておいてください。」
と言って駆けて行った。
　今度は、宇宙に
「すぐに家に来て下さい。」
と、言い宇宙を引っ張っていった。
　家に着くと、もう瑠璃が来ていて、すぐにわけを話した。
「風水様が暴走し始めたって言うんで、急いで湯屋に行きましょう。」
「うん。」
　四人は、狐と龍に変身して、急いで湯屋へと向かった。
湯屋に着いた時、あまりの邪気で変身が解けてしまった。
「ふう。すごい数の魔物ですね。」
と、翡翠。
「ほんと、気分が悪くなっちゃった。」
瑠璃も、クタクタなっている。
「では、まず風水様を探しますか。」
と、宇宙が言った。
それに、瑪瑙が
「そうね。早くしましょう。」
　と、つかつかと湯屋に入って行った。
「はあ。気が強いですねぇ。」
と、翡翠がほめながらあきれていた。
「では、私たちも中に入るとしますか。」
と言って、瑠璃が入り口の結界をはずしにかかった。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　続く　　　　　　　　　　　　

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